(大辞泉)
今回の記事では、この「顕在化」という言葉を英語でなんと表現したらよいのか、例文を踏まえてチェックしていきましょう!
もくじ
「顕在化する」を英語で
「顕在化」という単語を、和英辞典なので調べると、、、意外なことに対訳を見つけることができません!
いえいえ、そんなことはありません!
まずはネットでググってヒットした単語の使用例をみてみたいと思います。ここで注意しておいて欲しいことが、
検索してヒットしたからと言って、それをそのまま英訳で使ってしまうと、ニュアンスが違ってしまう場合があるということです!
まずは、「顕在化」でググった時にヒットする、以下の3つの単語の意味をみてみましょう。
・actualize
・becoming apparent
・expose
actualize
検索すると第一にヒットする単語が actualized という単語なのですが、この単語の意味と使用例は以下のような感じです。
【他動】
…を実現する
(何かを実現すること)
(彼はついに夢を実現しました。)
「actualize」は「実現する」「現実にする」という意味です。使用例によっては、「顕在化」と異なったニュアンスになってしまいそうなので、注意です。
becoming apparent
weblioで検索した結果、ヒットした単語が being apparent でした。これの使い方についても、見ていきましょう!
【形】
明白な、明瞭な
(彼女の失望は誰がみても明白だった)
・It was apparent from her score that she hadn’t studied.
(彼女の点数から勉強しなかったことは明白だった)
apparentは「明らかだ」「明白だ」というようなニュアンスを表したい時に使う単語です。
expose
アルクweblioで検索したときに、ヒットした単語が expose です。
【他動】
[SVO] (隠れていたものを)あらわにする
(思い・感情などを)さらけだす
(感情をさらけ出すことは、本当の自分をさらけ出すことだ)
(隠れているものを見せること)
(彼は突然微笑み、おどろくほど白い歯をみせた。)
My job as a journalist is to expose the truth.
(私のジャーナリストとしての仕事は、真実をあらわにすることだ)
expose は、隠れていたものが「あらわになった」ようなニュアンスです。
直訳すると、意味が違ってしまうことは、日本人が英作文したときによくあることなので、以上の単語の使い方を頭においておきましょう。そして、その単語が適切なのかどうなのかを判断してくださいね。
「問題が顕在化する」を英語で
ここからは、実際の使用例とともに「顕在」という単語をもっと詳しくみていきます。
came up to the surface
became evident
ジーニアス和英辞典では、問題が顕在化した の訳語として、以下の例文が記載されています。
(直訳:問題が表面に出てきた。)
→Problem areas became evident.
(問題の領域が明らかになった。)
「顕在化する」とは、「明らかになる」という意味です。
「顕在」に該当する単語をそのまま使うのではなく、意味をきちんと捉えて単語をうまく組み合わせると、こなれた英訳になります。
この意味では、最初に出てきたapparent やexposeを使っても良いかもしれません!
・The problem became apparent.
・The problem has been exposed.
など
「顕在ニーズ」「潜在ニーズ」を英語で
needs
「顕在ニーズ」と「潜在ニーズ」という言葉、よく耳にしますよね。
以下の図を参考にしていただければわかるように、潜在ニーズは英語で hidden needs と言います。
先ほど「顕在化」の訳で出てきた、on the surfaceという表現、この図を見るとぴったり当てはまっていますね。
潜在=隠れているもの=hidden
顕在=表面に出ているもの=on the surface
これらの単語を使って、表現することができそうです。
顕在ニーズは、ただ単純に「needs」と表現してもいいでしょう。
(この本は学生のニーズに応えるものだろう。)
A baby communicates its needs by crying.
(赤ちゃんは泣くことによって欲求を伝える)
「顕在」という言葉を強調したいのならば、
・needs on the surface
・apparent needs
といったようにしてもよいかもしれません。
「顕在能力」「潜在能力」を英語で
ability
potential ability
「潜在」には、「隠された」という意味があるのですが、、、
「潜在能力」という言葉のなかでの「潜在」が持つ意味は、単に「隠された能力」だけではありません。
〔本来備わっている〕潜在力とか将来性という意味も含まれています。(よね?)
その意味で、ここで使う単語はpotentialです。
【形】
可能性をひめた、そうなりうる、潜在的な
(買う可能性のある人)
The child is a potential actor.
(その子は俳優の素質がある)
「顕在能力」についてabilityと表現しましたが、「顕在能力」は「今の自分が持っている能力」をさしますよね。その意味で、「ability」のみで表現すれば、問題なさそうです。
(彼女の能力は雇い主から十分に評価されていない)
They need to acquire oral ability in English.
(彼らは英会話の能力を習得する必要がある)
まとめ
ということで、今回の記事では「顕在」についてまとめてみました!
覚えておいていただきたいことはただひとつで、
直訳せずに、日本語の意味に合う英単語を使うことです!
最後まで読んでいただきありがとうございました^^